近年、センサー周りにソールが貼ってあるマウスが存在します。
代表的なものとして、Logicool社のG Pro WirelessやZOWIE社のSシリーズ、Razer社のViperなどが該当します。
そのソールはホコリ防止と解釈されることがありますが、それだけではないと考えています。
まず、マウスのセンサーはセンサーとトラッキング表面(マウスソール表面)との距離によってDPIが変化します。
これはPixArt Imaging社のマウスセンサーのデータシートに記載があります。
参考ページ (対象のセンサーのページからデータシートをダウンロードできます。)
5000DPIのときに3360センサーで距離が0.6mm短くなるとDPIは300~400DPI程増加し、また、3389センサーにて同条件で400DPI程増加するようです。
マウスソールの面にはマウス本体の重さに加えて手の重さなどの力が加わり、マウスパッドに圧力がかかります。
そうするとソフト系のマウスパッドであれば多少なりとも沈み込みが発生し、 センサーとマウスパッドの距離が想定より短くなってしまいます。
わかりやすいようにGIFアニメーションを用意しました。
上のアニメーションのように、マウスパッドに沈み込みが生じるとセンサーとマウスパッドの距離が近づきます。
センサーの周りにソールを貼ることで沈み込みが生じても、センサーとマウスパッドの表面の距離の変化を少なくし、DPIの誤差を減らす工夫をしているのではないかと考えています。
もし、沈み込みが無いようなハード系のマウスパッドを使用している場合にはセンサー周りのソールは無くても問題ないかもしれません。